映画【サウンド・オブ・フリーダム】無料で観る方法を紹介!もう一度観たくなる解説&感想

引用元:サウンド・オブ・フリーダム : ポスター画像 – 映画.com (eiga.com)

当ブログでは皆様の映画選びの一助になる情報と感想をお届けしております。
この記事を読めば、あなたもきっとこの映画を何度も観たくなります
是非最後までお付き合いください。

では、行きましょう!

この記事でわかること

●映画『サウンド・オブ・フリーダム』の概要
●映画『サウンド・オブ・フリーダム』の解説
●映画『サウンド・オブ・フリーダム』のテーマ
●『サウンド・オブ・フリーダム』の鑑賞チケットを無料で取得する方法
児童人身取引の現状について
ペイ・イット・フォワードという取り組みについて
配信などで観れる児童人身売買を扱った映画を紹介
●映画『サウンド・オブ・フリーダム』の推しポイント!
●映画『サウンド・オブ・フリーダム』の惜しい点

アメリカ国内での本作に関する様々な反応に関しては、筆者はあまり理解し得ていないので、出来るだけ純粋に映画作品としての感想や人身売買の実態などについてのデータを紹介します。感想については、あくまで個人的な見解、考察ですのでご容赦ください。

一部ネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

結論!

<おススメ度>
 ★★★☆☆

<ポジティブ感想>
臨場感や緊迫感があり、映画として面白かったです。
インディペンデント映画とは思えないクオリティです。
● グロいシーンはなく、比較的観やすい作品に仕上がっているのも良いポイントです。
● 子どもを主題にした映画としては珍しく、父親目線で描かれていることに特徴があります。
● 主演俳優が直接語りかけるなどして、明確なメッセージが観客に伝わるようになっています。
児童を巡る悲惨な現状について考えるきっかけになります。

<ネガティブ感想>
どこかで観たことがあるような、ひと昔前にあった映画みたいな展開で、エンタメ性が高い訳ではありません。
● 児童人身売買犯罪が発生する根本原因などについては描かれず、やや視野の狭さを感じました

ゴマ

『サウンド・オブ・フリーダム』はどんな映画なの?

こま

児童人身売買をテーマにした映画で、インディーズ作品ながら、アメリカで大ヒットしたんだ

目次

映画【サウンド・オブ・フリーダム】の概要

児童誘拐で人身売買・性的虐待などの犠牲となっている子供たちを救い出すために、過酷なミッションに挑むアメリカの元政府職員ティム・バラードの奮闘を、実話をもとに描いた社会派サスペンスドラマ

2023年制作。製作はインディペンデント系の「エンジェル・スタジオ」。
主人公ティム役は、メル・ギブソン監督作品「パッション」でイエス・キリストを演じたジム・カビーゼル。監督はアレハンドロ・モンテベルデが務めています。メルギブも製作総指揮として参加しています。
上映時間は131分。レイティングはGです。

2023年に全米で異例の大ヒットを記録しました。しかし多くの観客やメディアから様々な賛否両論が寄せられた“問題作”でもあります。これまでいろいろな問題を起こしてきたメルギブが関与していることにも注目です。

映画【サウンド・オブ・フリーダム】の評価

米ロッテントマト
 トマトメーター 57%
 ポップコーンメーター 99%

Filmarks 3.9p
映画com 4.2p

評価は全体的に非常に高いのですが、本国ロッテントマトでは極端な結果となっています。ロッテントマトの評点は、作品の正しい評価とはなっていないと感じます。

一方、日本では映画の出来そのものより、直接的なメッセージに共感して高評価としている人が多い印象です。映画の評点としてはちょっとズルしてるなと感じます。

映画【サウンド・オブ・フリーダム】の興行成績

2023年7月4日に全米公開。制作費1450万ドルに対して、興行収入映画2億5000万ドルを達成しています。インデペンデント映画としては、超大ヒットです。

アメリカでは8週連続で興収ランキングのトップ10圏内をキープし、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『ミッション:インポッシブル デッドレコニング』などの大作を抑え、同年の年間興収ベスト10入りを果たしました

映画【サウンド・オブ・フリーダム】のあらすじ

米国土安全保障省捜査官ティムは、性犯罪組織に誘拐された子供たちを追跡捜査していた。男児を保護することに成功するが、彼の姉がまだ誘拐されたままであることがわかる。ティムはこの少女を救い出すため、南米コロンビアに単身潜入し、ワケアリの前科者や資金提供を申し出た資産家、地元の警察官たちと手を組み、大規模なおとり作戦を実行する。さらなる捜査を上司に申し出るが許可を得られないとわかると、ティムは職を辞し、マフィアが支配する地域へ潜入することを決意する。たった一人の少女を救うために、ティムと仲間は森の奥地にある無法エリアへ命懸けで乗り込むのだが。

といったような筋書です。

キャストと演技

主人公ティムを演じたジム・カヴィーゼルは、とてもカッコ良かったです。潤んだ瞳のジムのアップが印象的でした。
本作の主人公は、実在の人物ティム・バラードをベースにしたキャラクターであり、ジムはバラード本人の職務に同行し、役作りをしたそうです。

子役たちの演技が素晴らしかったです。特に誘拐された姉役の子役は、観客に感情移入させる印象的な演技を見せています。

ビル・キャンプ演じる、子供をブローカーから買って解放する資産家のヴァンピロがいい味を出していました。

ゴマ

『サウンド・オブ・フリーダム』はどんなことを描こうとしてるの?

こま

本作は児童人身売買犯罪に対する意識を高めるのが目的なんだ

映画【サウンド・オブ・フリーダム】のテーマ

本作は強く、明確なテーマを持っています。児童人身売買犯罪に対する意識を高めることを目的とする映画です。
解放された子どもたちが自由に音(音楽や歌)を奏でるシーンがあります。『サウンド・オブ・フリーダム』というタイトルは、解放時の悦びの表現から来ています。

本作は子どもが誘拐され、物同然に売られているという現実を浮き彫りにしています。誘拐された子どもは性的搾取をされることが多く、酷いものになると臓器売買の対象にされるといいます。おぞましい現実です。
本作は誘拐されてつらい状況にある子どもたちを、ティム・バラードが救い出すというヒーロー物語です。

何度も劇中に「自分の子どもだったらどうだ」という台詞が出てきますが、これは観客にも突きつけられた台詞です。子どもたちに何があったのか想像すると気持ちが痛くなります。児童売買は撲滅させなければならないと強く感じます。

映画の最後には「人身売買は年に約1,500億ドルの巨額ビジネスとなっており、アメリカは児童売買春の最大消費国の1つになっています。現在、奴隷として囚われている人の数は、奴隷制度が合法だった時代も含めて史上最多で、そのうち数百万人が子どもである」とテロップが出ます。

奴隷の数が増えているのは、奴隷制度があった時代に比べて世界人口が増えたからという単純な理由もあります。奴隷制は古代からありましたが、アメリカで奴隷制度が合法だったのは1640年~1865年です。世界の人口は1850年頃は約12.6億人で、2024年では約82億人です。単純計算でもアメリカに奴隷制があった頃より、世界の人口は約6.5倍になっています。しかし世界の紛争や政情不安は無くなっていません。
交通手段も発達し、世界の人や物の往来は簡単且つ短時間で可能になり、非常に増加しました。何ヶ月もかけて船で奴隷を運んでいた時代とは明らかに違います。

ゴマ

児童人身取引はなぜ無くならないの?

こま

人身取引被害が増加する原因には、戦争・紛争、貧困、教育機会の不足などの根深い理由があるといわれてるんだ

児童人身取引の現状について

人身売買などで自由を制限され、劣悪な環境や拘束のもとにいる人々を総称して「現代奴隷制」といいます。
国連によると、人身売買の犠牲者数は2022年には世界で11万5,000人以上となり、大幅に増加しています。アメリカで人身売買の罪で起訴された人数は、2011年から2021年の10年間で2倍以上となっていると報告されています。

また別の調査では、2021年時点で世界で5000万人が現代奴隷として生活し、そのうち2,700万人以上が強制労働を課せられ、2200万人が強制結婚の状態にあるといいます。奴隷的な拘束状態にある人は、2016年から2021年の5年間で1000万人も増加しています。

強制労働の犠牲となっている人の65%以上を女性と少女が占めています。人身売買の犠牲者の約25%は子ども、約71%は女性だと言われており、女性被害者の90%が性的な労働を課せられるといいます。迫害や紛争から逃れるために祖国を離れた人々が利用されやすい傾向にあり、人身売買被害者となった児童の50% 以上が家族や友人によって勧誘されていると報告されています。

地域別では、人身取引の犠牲者はアジア太平洋地域が全世界の62%を占め、アフリカ地域が23%、ヨーロッパ・中央アジアが9%、アメリカが5%、最後にアラブ諸国が1%となっています。割合で見ると、本作の舞台であるアメリカ地域は意外に少なく、アジア地域が圧倒的に多いことに驚きます。

人身取引被害が増加する原因は、戦争・紛争、貧困、教育機会の不足などの根深い理由があるといわれています。根本的解決は簡単ではないのが現状です。
児童人身取引の目的は、強制労働性的搾取に利用される場合が圧倒的に多いとされています。他にも、偽装結婚、強制結婚、ポルノ制作・臓器売買、子ども兵士、物乞いなどを目的としたケースもあります。

もし運よく解放されても、多くの子どもがトラウマを抱え精神的に長期間苦しむといいます。

日本でも人身取引犯罪は摘発されており、その目的は売春、風俗、児童ポルノ、アダルト動画出演などといわれています。日本でも拉致問題とは別の身近な問題なのです。
2024年に行われた人身取引対策推進会議の報告書によると、2023年中に日本が保護した人身取引被害者は、61人(前年比+15人)。性別では、女性が51人(同+7人)、男性が10人(同+8人)でした。国籍・地域別については、日本が50人(同+6人)で、約8割を占め、残りは全員がフィリピン(同+10人)でした。被害者61人のうち、児童(18歳未満)が37人(同+4人)であり、国籍・ 地域別では、全員が日本人でした。

「人身取引」は日本でも発生しています。あなたの周りで被害を受けている人はいませんか?(政府広報オンライン)

性的搾取という問題では、いわゆる旧ジャニーズで発生した性加害問題カトリック教会の性的虐待事件も思い出されます。

ゴマ

この映画を観て、どこが良かったの?

こま

インディペンデント映画とは思えないクオリティで、子どもを救うヒーロー映画として楽しめるよ

映画【サウンド・オブ・フリーダム】のポジティブ感想

臨場感緊迫感があり、潜入捜査ものやチームプレイものの映画として面白かったです。
資金提供する資産家、ワケあり前科者、地元警察とタッグを組んで作戦を実行するシークエンスは、チーム感満載の展開にワクワクします。

インディペンデント映画とは思えないクオリティです。かなりしっかりした劇映画になっています。安っぽさは全くありません。印象的なオープニングとエンディングが対になっていて作りも上手いです。
エンジェルスタジオのロゴが画面に出たら、直ぐに本編が始まります。ここはインディーズらしいです。

本作は基本的に全て父親目線で描かれているところに特徴があります。娘が父親と再会して抱き合ったシーンは、グッときて涙がこぼれました。

胸糞悪いシーンはありますが、画的にはどぎついシーンやドロドロしたシーンはありません。比較的観やすい作品になっています。

序盤のシークエンスで犯罪組織の手口が出てきます。こんな方法で誘拐するのかと驚きます。女はガッツリ顔出ししてるので、マヌケだなとは思いました。(しかも有名人)

防犯カメラの映像だと思われる(本物らしき)児童誘拐の場面やおとり作戦の映像も出てきて、現実の問題であることを実感させられます。
この映像で行われている誘拐犯罪は、非常に雑な手口で行われていることに驚きます。

メッセージが明確で色々と考えさせられる作品になっています。

大ヒットの要因として、ぺイフォワードの取り組みなど、話題の作り方も上手いと思います。

ゴマ

残念なポイントもあったの?

こま

このような犯罪がおこる原因については何も描かれず、視野の狭さを感じるな

映画【サウンド・オブ・フリーダム】のネガティブ感想

内容としては普通程度の劇映画です。激しいアクションがあるわけでも、飛びぬけて面白いわけでもありません。娯楽性もそこまで高くはありません。逆にドキュメンタリー作品のような信ぴょう性や真実味があるわけでもありません。あくまでもカッコイイヒーローが活躍する劇映画です。
退屈な作品ではありませんが、筆者は中盤辺りの男たちが語る場面で、ウトウトしてしまいました。

実話ということですが、後半の単身密林の奥にある根城に乗り込んでいくシークエンスは、ティム本人しか知らない話なので、それが真実なのかどうかわかりません。私はかなり脚色があると感じました。
その割には少女を救出してからの逃亡シークエンスは割とあっさりしていて、ハラハラする間がありませんでした。

無法エリアにいた人たちはどう見ても貧しい人たちです。麻薬の栽培をしているような映像もありました。
そのボスは確かに最低な人物ですし、子どもを助けるためとはいえ、“殺害”してしまうという点は疑問に感じました。架空の物語なら問題は無いのですが、本作は実話です。真実なのであれば、ティムは実際に他国で殺人を犯したということになります。

一番映画として盛り上がるはずの無法エリアのボスとの格闘シーンは画面に映されません。ここまで常に主人公の視点で進んできた物語が、なぜかそのシーンだけ少女の視点にスイッチし、しかも少女は目を瞑ってしまい、肝心のアクションがぼかされます。恐らく製作サイドも真実という建て前である以上、外国で丸腰の人間を殺害するという行為は問題視したのではないかと推察します。結果、このような盛り上がりに欠けるシーンとするしかなかったのでしょう。

対象の少女は性的被害を受けているにも関わらず、初対面のティムをすぐに信用し、平然と会話します。大人の男性に疑心暗鬼になっている少女が、目の前で人を殺した恐ろしい男にホイホイついて行くとは思えません。ティムが少女を担いて逃げるくらいの方が、リアリティがあったかも知れません。

このような児童人身売買事件が起こる原因については、何も描かれていません。この点は不満です。「小児性愛者は悪」で「主人公は善」という、勧善懲悪で単純な二元論という構図の中で、犯罪を根絶するための手がかりとなる「原因」には一切言及せず、エピソードは主人公のヒロイックな苦労話という狭い範囲に絞られているのは、社会派映画としてとても残念です。
ティムは反政府軍エリアの男を殺害して少女を救い出しますが、あのような末端の輩を殺すより、犯罪の大本となるマフィアやブローカーのボスを何とかしてほしいと思います。視野の狭さを感じます。
このテーマであれば、主人公を子供にすべきだったのではないか、とも思います。

主人公は、会ったこともない一人の少女にだけ執着します。他の子供には興味はありません。反政府軍エリアのコミュニティから目的の女児だけ救ってすぐに逃げ、囚われている他の子どもは救おうともしません。
あの少女だけに異常に固執する彼のモチベーションはよく理解できません。自分の娘であるなら理由も分かりますが、仕事を辞めて、家族を残し、任務でもなく、顔も知らない赤の他人の子供を一人だけ命がけで助けるというのはちょっと常軌を逸した行動に見えます。主人公の心の葛藤はほとんどなく、妻が「家族のことを考えてほしい」と彼の行動を止めようとするでもなくそれを簡単に受け入れるのも不思議です。

ティム・バラードは完全無欠の聖人君子として描かれています。主人公はモデルの実名をそのまま使っていることも含めて、少しヒーローとして描きすぎている気がします。かつてスタローンやシュワちゃんが演じていた、ちょっと懐かしさのあるマッチョヒーローを連想しました。

ティム・バラードさん本人とその家族の画像も映し出されますが、ご自分の子供たちの顔を晒して大丈夫なのかと心配になりました。

「神の子どもたちは売り物ではない(God’s Children are Not for Sale)」という台詞が要所要所に出てきます。この言葉を逆にいうと「神の子ではない子(異教徒)は売り物でもいい」と言っているように感じます。こういう表現はどこか気持ちが引っ掛かります。日本のポスターのように素直に「子どもは売り物ではない」でいいと思います。
宗教思想に基づいている映画であることは確かです。時々顔を見せるこの宗教色が気になりました。

エンドロールで主演俳優によるメッセージが流れます。明らかに観客の気持ちを誘導する目的を持っていて、とても違和感がありました。彼が言っていることを要約すると、映画の宣伝と献金の呼びかけにすぎず、劇映画ではこのようなことはやるべきではないと感じました。一見正当なことを言っているように見えるところに、危うさを感じます。

結局本作で一番印象に残るのはエンドロールのメッセージです。それでは劇映画としては失格です。映画は映画の中身で、メッセージを発するべきだと思います。
メッセージ性のある映画はいくらでもあります。そんな作品がどれもエンドロールでこのようなメッセージを発したら、たまったものではありません。

この映画は既に大儲けしています。本気でメッセージを世界に伝えたいのであれば、ペイ・イット・フォワードなどで献金を募るのではなく、無料公開をすればよいのです。そうしないということは、結局このメッセージはプロモーションにすぎないのではと思えてしまいます。
本国では陰謀論などで騒ぎになったようですが、それも本作のプロモーションの一部ではないかとさえ思ってしまいます。

悪者が乗っている車両は三菱・トヨタ・日産など全部日本車です。ちょっと悪意を感じました。

音楽自体は悪くないですが、それを使った演出にしつこさを感じました。

ゴマ

ペイ・イット・フォワードってどんな取り組みなの?

こま

寄付されたお金で、金銭的な問題でこの映画を観ることができない他の人が無料で鑑賞できるという取り組みだよ

ペイ・イット・フォワードについて

エンドロールでは、主演のジム・カヴィーゼルによって、本作に込められたメッセージが語られます。
最後にエンドロールに入ると画面に3分くらいのカウンターが表示されます。これに釣られて誰も立ち上がりません。カウントが終わると、主演俳優のジムから観客に向けて「この映画を広めてほしい」とアツいメッセージが流れ、QRコードがデカデカと表示されます。
それが終わるとエンドロールの画面に支援者らしき人たちの名前が延々と流れます。他にもクラウドファンディングに参加した人の名前が出る映画はありますが、こんなに長くて数が多いのは初めてでした。

「ペイ・イット・フォワード」による鑑賞券プレゼントは、日本では珍しい取り組みです。寄付やチップの文化が根付いている国では普通の発想なのかも知れません。
画面に表示されたQRコードを読み取ると、「金銭的な理由でこの映画を観られない人にチケット代を寄付をする」というエンジェルスタジオ(本作の配給会社)のページに飛びます。寄付する枚数は10枚~12000枚まで選択できます。映画を観に行って、寄付を募られるという経験は初めてです。

本作を観て苦しむ子どもたちを助けたいと思った方は、国連・UNICEF・赤十字・WFPをはじめたくさんの国際的な寄付先があります。その他日本でも児童人身取引撲滅のためのNPO団体がいくつも活動しています。こういうところに寄付をするのも良いと思います。よく調べて信頼できる団体に寄付しましょう。
※ このブログは特定の団体への寄付を勧誘するものではありません。詐欺行為にも注意しましょう。

ユニセフの主な活動分野|子どもの保護|子どもの人身売買(日本ユニセフ協会)
人身取引・売買は日本の子どもたちにも起こっている?日本や海外の法規制や対策、行われている支援や寄付先のおすすめ団体とは(gooddo)

よく出来た映画ですが、冷静に考えればメガヒットする類の作品ではないと思います。「メッセージが正しい = 映画が面白い」訳ではありません。日本ではどちらかというとミニシアター向けの作品です。なぜこのインディーズ映画がディズニーが社運をかけたビッグバジェット『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を抜くほどの大ヒットになったのかは不思議です。
主人公俳優が直接語るメッセージなどの型破りな取り組みが功を奏した面もありますが、やはり熱狂的な支持者がいるからこそ達成出来たことだと感じます。それを支えたのが、ペイ・イット・フォワードという取り組みだったのかも知れません。

ペイ・イット・フォワードによって無料でプレゼントされたと思えば、自発的に行くより観客は増えますし、評点も甘くなるのが人間というもの。実際に招待上映での評価は、自費を支払って観る通常上映より遥かに甘い(高い)点数がつきます。ロッテントマトのポップコーンメーターが異常に高い(一時期は100%でした)のも、実際にはこういうカラクリもあるのではないかと思います。

ゴマ

他にも面白い話はある?

こま

主人公のモデルであるティム・バラード本人も性的違法行為で告発されたと報道されているね

こぼれ話

海外のニュースによると、主人公のモデルであるティム・バラード本人が性的違法行為で映画の公開後に告発されており、自身が立ち上げた反性的人身売買組織であるオペレーション・アンダーグラウンド・レールロード (O.U.R.) から、既に退職していると報道されているそうです。
こちらについては、あまり知られていないようです。

フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」の『サウンド・オブ・フリーダム』のページでは、「現在、削除の方針に従って、この項目の一部の版または全体を削除することが審議されています」と表示されています。(2024年10月3日時点)

本作は制作に8年かかり、5年前に作品は完成。20世紀フォックスが配給権を獲得しましたが、フォックスがディズニーに買収されたことにより、上映が棚上げされていたという経緯があります。本国では2023年に公開されましたが、2024年ようやく日本でも劇場公開されることになりました。

ディズニーが本作の公開を棚上げにしていたことについて、様々な疑惑が言われています。ディズニー内部の本当の事情ははかり知れませんが、冷静に考えればディズニーにとって買収した企業が持っている配給権より、自社の映画を優先するのは当たり前でしょう。さらに娯楽性が少ないインディーズ劇映画の公開の優先順位が下がってしまうのは、特別な経営判断ではないのかも知れません。

エンジェル・スタジオがディズニーから配給権を買い取ってからも、新型コロナが猛威をふるったことで公開がさらに延びたという事情もあったようです。

ゴマ

他にも児童人身売買やこどもの性被害を扱った作品はあるのかな?

こま

ネット配信や宅配レンタルなどで観ることができる作品があるよ

児童人身売買を扱った映画を紹介

この映画に興味を持ったのであれば、是非他の映画も観てみましょう。児童人身売買や性被害を扱った作品を紹介します。

『スモールワールド』(2021年/ポーランド)
幼女誘拐犯を取り逃した警察官の12年にわたる追跡劇を通し、国際的な児童人身売買の実態に迫ったサスペンスです。

『未来を写した子どもたち』(2004年/アメリカ)
インドのカルカッタにある売春窟で暮らす子供たちを見つめたドキュメンタリー作品。第77回アカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞受賞。

『闇の子供たち』(2008年/日本)
タイの裏社会で行われている幼児売春、人身売買、臓器密売の実態と、その闇に迫る新聞記者たちを描くサスペンス映画です。(フィクションかどうかで曰くが付いた作品)

『スポットライト 世紀のスクープ』(2015年/アメリカ)
新聞記者たちがカトリック教会の神父による児童への性的虐待と、カトリック教会がその事実を看過していたというスキャンダルを暴いた実話に基づく劇映画。第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞。

『未来を写した子どもたち』は宅配レンタルなどで観ることができます。他の3本は配信でも鑑賞することができます。

ゴマ

この映画は申込者全員に鑑賞券が無料プレゼントされるって聞いたよ

こま

先ほど説明したペイ・イット・フォワードの取り組みによって、チケットが無料でもらえるんだ。趣旨をよく理解して申し込もう

サウンド・オブ・フリーダム』の鑑賞チケットを無料で取得する方法

申し込み方法は、エンジェルスタジオのホームページから「特典コード」を取得し、ムビチケから「特典コード」を使って無料でチケットを購入する、という二段階の手続きが必要です。多少、手間がかかります。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』公式サイト (hark3.com)

<申し込みの手順と注意点>

映画『サウンド・オブ・フリーダム』公式ホームページを表示する(ここをクリックすると公式サイトが表示されます
  
「応募者全員にチケットをプレゼントします ご希望の方はこちらから」をクリック
  
「詳しい申し込み方法」をクリックし、そこに書かれている手順で進める
  
「チケット用特典コード(無料)の申し込み」をクリック
  
「無料チケットを請求する」をクリック
  
無料で登録/ログイン
アカウントを持っていない方は新しいアカウントを作成(Googleなどでログインもできます)
※ 「Buy Ticket Instead」はチケット購入となるので注意
  
必要なチケット枚数を入力
「このチケットを使うことを約束します」と、利用規約を確認後「利用規約に同意します」をクリックし、「無料チケットをリクエスト」をクリック
※ 「Buy Ticket Instead」はチケット購入となるので注意
  
その後手続きを進めると、エンジェルスタジオから登録したメールアドレス宛に「特典コード」が送られてきます
  
「特典コード」が送られてきたメールにある販売ページのアドレスをクリックするか、公式ホームページの「チケット用特典コード(無料)の申し込み」の下にある「ムビチケ 鑑賞券販売ページ」をクリックしてムビチケのページに入り、チケットを購入します。

特典コード利用欄で「利用する」をクリックし、送られてきた「認証コード」を入力します。購入内容の残額欄が0円になったのを確認して、購入を進めます
※ エンジェルスタジオからのメールを今後受信したくない場合は、メール下部の「登録解除」をクリックしましょう。
※ 映画公開前は前売り価格1600円でしたが、現在は通常価格の2000円相当が無料になります。
※ 企画はいつ終了になるかわかりません。気になった方はお早めに。

ゴマ

映画『サウンド・オブ・フリーダム』のおすすめポイントまとめです

映画【サウンド・オブ・フリーダム】の推しポイントまとめ

臨場感や緊迫感があり、映画として面白かったです。インディペンデント映画とは思えないクオリティで、かなりしっかりした劇映画になっています。

主演俳優が直接語りかけるなどして、明確なメッセージが観客に伝わるようになっています。

素晴らしい精神を持つ男性ヒーローがつらい状況にある子どもを救い出す物語です。子どもを主題にした映画としては珍しく、父親目線で描かれていることに特徴があります。

グロいシーンはなく、比較的観やすい作品に仕上がっているのも良いポイントです。

一方、どこかで観たことがあるような、ひと昔前にあった映画みたいな展開で、大ヒットするほどエンタメ性が高い訳ではありません

児童人身売買犯罪が発生する根本原因などについては描かれず、やや視野の狭さを感じました

悪くない映画ですし、そこそこ楽しめたので、映画として観る分にはいいと思います。児童を巡る悲惨な現状について考えるきっかけになったので、観て良かったと思います。本作が発するメッセージは正論に見えるのですが、一方その手段には少し引っかかるものがあります。

※ この映画にまつわる様々な騒動、噂や議論について興味がある方はご自分で他の記事をお調べください。

いかがだったでしょうか。
ぜひもう一度この映画を観ましょう!
そこにはきっと気付かなかった感覚や楽しさ、新しい発見があると思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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