当ブログでは皆様の映画選びの一助になる情報と感想をお届けしております。
この記事を読めば、あなたもきっとこの映画を何度も観たくなります。
是非最後までお付き合いください。
では、行きましょう!
●映画『エイリアン ロムルス』の概要
●映画『エイリアン ロムルス』のおもしろさ
●映画『エイリアン ロムルス』の解説
●映画『エイリアン ロムルス』の楽しみ方
●映画『エイリアン ロムルス』の推しポイント!
●映画『エイリアン ロムルス』の惜しい点
<おススメ度>
<ポジティブ感想>
筆者はとても楽しかったです。シリーズ9本の中でも2番目に好きです。正に「こういうのが観たかった!」という感じです。
シリーズへのリスペクトが強い監督が作った作品だけに、エイリアン愛が感じられ、シリーズの面白さが詰まっている一本です。満足度は高いです。本作をエイリアンシリーズの入門編として観るのもアリです。
アイデアと工夫で「エイリアン」というジャンル映画を、新鮮に見せることに成功しています。『エイリアン』と『エイリアン2』を混ぜたような展開に、さらに全てのシリーズのエキスを入れ込んでいる点は凄いのひと言。
1作目と同じくプラティカルエフェクトを中心に撮影されており、実在感がある仕上がりになっています。クリーチャーの気持ち悪さはありますし、しっかりホラーしてますが、恐過ぎない塩梅になっています。久しぶりにちゃんとエイリアン3変形を見せてくれるのも、うれしいポイントです。
リブートにしてスピンオフ的な作品ですが、新たなファン獲得に成功しています。
個人的には続編希望です。レインが主人公の「ロムルス2」観たいです。
<ネガティブ感想>
一方、誰が死なないか最初から分かっている点や過去作に比べて斬新さやインパクト、チャレンジングな姿勢に欠けるところはあります。過去作の良い所を集めたような作品が好みでない人には、今ひとつに感じられるかも知れません。
どんな映画なの?
『エイリアン』や『プロメテウス』などを監督したリドリー・スコットが試写で絶賛したそうだよ
映画『エイリアン ロムルス』の概要
SFサバイバルホラー映画の金字塔『エイリアン』シリーズの7作目 (プレデターとのクロスオーバーを含めると9作目)。本作は『エイリアン』(1979年)と『エイリアン2』(1986年)の間の時代を舞台としています。
『ドント・ブリーズ』(2016年)のフェデ・アルバレスがメガホンをとり、リドリー・スコットは製作を手がけています。本作はスコットが試写で絶賛したそうです。太鼓判ですね。
シリーズ全ての製作に名を連ねているウォルター・ヒルの名前もしっかりあります。
上映時間は119分。レイティングはPG12。
元々は米Huluの独占配信映画となる予定だったのですが、劇場公開に切り替えたという経緯があります。
フェデ監督の持ち込み企画だったらしいです。
当初は『第9地区』(2009年)や『グランツーリスモ』(2023年)のニール・ブロムカンプが監督する計画もあったそうですが、結局フェデが監督することになりました。
余談ですが、1作目はダン・オバノンが書いた脚本をヒルのプロダクションが買い取り、ヒルや脚本家のデヴィッド・ガイラーによって大幅に改稿されました。主人公をリプリーという女性にしたのも、乗組員にアンドロイドを加えたのもヒルたちのアイデアでしたし、FOX社に売り込んだのもヒルです。スコットが監督に決まるのは、製作を決定し、予算が組まれた後です。
「『エイリアン』といえばリドスコ」いうイメージがありますが、実際にはウォルター・ヒルが一番シリーズを理解してるんじゃないかと思います。
『エイリアン ロムルス』のざっくりあらすじです
映画『エイリアン ロムルス』のあらすじ
ジャクソン星の鉱山で劣悪の環境下での労働を強いられ、人生の行き場を失った6人の若者たちは、他の星に逃れる計画を立てる。彼らはハイパースリープカプセルを手に入れるために、廃墟となった宇宙ステーション“ロムルス”に足を踏み入れる。しかし、そこにいたのは、人間に寄生し異常な速度で進化するエイリアンだった。逃げ場のない絶望的な状況の中、若者たちは宇宙最強の生命体から逃げ切れるのか?エイリアンとの死闘が幕を開ける。
この映画はヒットしてるの?
評価も高めで、かなりヒットしてるよ
映画『エイリアン ロムルス』の評価
ロッテントマトでは、トマトメーター 80%、ポップコーンメーター 85%。
Filmarks 4.0p 、映画COM 3.5p。
概ね高めの評価となっています。
映画『エイリアン ロムルス』の興行成績
日本での9月6日から9月8日までの週末映画観客動員数では、初日から3日間で動員19万3,000人、興収3億1,900万円を記録しています。
全世界興行収入は440億円を超え、そのうちIMAXの成績は約53億円と、ホラー映画でのIMAX世界興行収入歴代1位を樹立しています。
製作費8000万ドルで、公開数日で製作費を回収した模様です。
『エイリアン』との出会い
ある日、筆者は父にクリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン』(1979年)に連れて行ってくれました。その映画に2本立てでついていたのが、1作目の『エイリアン』(1979年)でした。
今考えるとなかなか豪華な組み合わせですが、当時は明らかに『スーパーマン』がメインで、『エイリアン』はB級映画のおまけ扱いだったと思います。
映画雑誌「ロードショー」でも、『スーパーマン』はカラーページで特集されていましたが、『エイリアン』の扱いは小さかったと記憶しています。
初見の感想は、面白かったのですが同時上映の『スーパーマン』と毛色が違いすぎて戸惑い、『スター・ウォーズ』(1977年)や『未知との遭遇』(1977年)などの当時のSFが持っていたワクワク感とも違ったので、何となくそこまで好きになれませんでした。ただ間違いなくインパクトはありました。
『エイリアン』が公開されてから今年で45年。あの映画がこんなに続くとは、思いもよりませんでした。
今回『ロムルス』鑑賞後に、1作目の『エイリアン』を観直しました。やはり美術やデザインは素晴らしいですね。ゆったりと始まるオープニングもとても良いです。エイリアン自体はそんなに映りませんが、見せ方が上手いのでルックが印象に残ります。流石です。登場人物がやたらとタバコを吸うところが、(製作された)時代を反映していて微笑ましいです。
もしこの1作目だけで終わっていたら「カルトSF映画」という評価だったと思います。『エイリアン』は、7年後に作られた2作目で一気にメジャータイトルになりました。やはりジェームズ・キャメロンの功績は大きいと思います。
以下、少しだけネタバレしています。ご注意ください。
今回の「エイリアン」はどんな特徴があるの?
1作目と同じように実物感を重視した撮影方法をとっているね
映画『エイリアン ロムルス』の特徴
本作は1作目の“その後”の世界観を再現するために、第1作目同様の手法を採用して、撮られています。
アニマトロニクス(生物を模したロボットを使って撮影する技術)を使って、CGは実写の補助程度に留められ、グリーンバックなしでの撮影をしています。セットもCGでなく本物です。
これによって、エイリアンに本物感や実物感を演出しています。最初の撮影時にはそのことをキャストたちに知らせずにおき、まるで本物のエイリアンに襲われ、追いかけられているような感覚で演技を行わせたそうです。
エイリアンシリーズはフランチャイズですが、1作ごとに監督が変わり、その監督の特性を活かした作品を作っていることに特徴があります。製作時の若手の監督が起用され、各作品に作家性が出ている面白いシリーズです。「エイリアンが監督に合わせている」といえます。それぞれ担当した監督は、後にみんな大物になっているのが凄い。本作にも、ちゃんとフェデ・アルバレスらしさが出ていました。
キャストはどんな人が出ているの?
有名な俳優は少ないけど、その分フレッシュだね
キャストについて
キャスティングはいいです。若者しか出てきていないこともあって、登場人物も少なく、主人公以外は名が通った俳優もいません。
一番有名なのは主人公レインを演じたケイリー・スピーニーでしょう。
『パシフィック・リム: アップライジング』(2018年)、『バイス』(2018年)などに出演しており、『プリシラ』(2023年)ではヴェネチア国際映画祭の最優秀女優賞に輝いています。今乗りに乗っている若手注目株の俳優といえます。
本作のケイリーは非常に良かったです。
今までのエイリアンシリーズにはいなかったタイプのヒロイン。幼く、可愛く、頼りない主人公が次第に逞しく成長していく姿はフレッシュでした。リプリーと違うイメージの主人公にしたのは良かったと思います。シガニー・ウィーバーは強い女性を体現していましたが、どんどん怖いおばさん化していってアップ向きではなかったですからね。本作も顔面のアップが多い映画ですが、ケイリーはそれに十分耐えられるルックスです。
『バイス』では、エイミー・アダムス演じるリン・チェイニーの17歳をケイリーが演じています。エイミーの身長は161センチで小柄な体形ですが、ケイリーは155センチとさらに小柄です。これだけ小柄な俳優がアクション映画のヒロインなのも珍しいと思います。シャッターに手が届かないですからね。ピョンピョン飛んでやっと手が届く感じは新鮮でした。
ケイリーは『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024年)にも出演しています。これからも注目です。
アンドロイドのアンディを演じたデヴィッド・ジョンソンの演技も良かったです。アンディが再起動して途中で人格が変わるところなど、演じ分けが素晴らしかったです。への字眉毛の困り顔が印象的でした。
どこが良かったの?
「エイリアン」の基本に立ち返っているところがいいね
映画『エイリアン ロムルス』のポジティブ感想
観る前は「今さらエイリアンもなぁ」という感じでしたが、(1大シリーズですが) 拾い物感がありました。とても面白かったです。筆者はホラーはやや苦手ですが、ホラーとして適度な怖さ(怖過ぎない)で楽しめました。『エイリアン2』のように繰り返し何度でも観られます。
エイリアンの『1』と『2』を混ぜて、オリジナル(=『ドント・ブリーズ』感)をプラスした感じです。スピンオフ感もあります。スター・ウォーズでいうと、『フォースの覚醒』(2015年)と『ローグ・ワン』(2016年)を混ぜたみたいな感じです。
過去作のおいしいエキスを抽出して、フレッシュな見せ方で料理したという感じでしょうか。
「エイリアン」のお約束展開を上手く入れている盛り合わせ定食みたいな内容で、シリーズ全部に目配せしているのは凄いです。
ではシリーズを観ていないと楽しめないかというと全然そんなことはなく、エイリアンシリーズを1本も観てなくても楽しめる作品となっています。なんならシリーズの入口として本作を観てもいいと思います。
今までのシリーズに登場するのは、ウェイランド・ユタニ社の社員だったり、研究者だったり、海兵隊だったりしましたが、本作では格差社会の中で抜け出せない搾取構造に苦しむ無力な若者たちがメインです。若者だけなのはシリーズの中では、フレッシュな感覚でした。
本作はその若者たちを使ってホラーの大道パターンをやっています。ホラーのリメイクが上手いフェデ監督が、自ら持ち込んだ企画というのも納得です。
「エイリアン」の基本にあるのは閉鎖空間での鬼ごっこ&かくれんぼです。本作はこの基本に立ち返っています。つまり「きっとみんなが観たいエイリアン」ってこれだよね、という作品になっています。しかもミッションものやゲーム的な楽しさもあるエンタメ性が高い映画です。
シリーズのお決まりの要素を工夫してフレッシュに見せています。重力の使い方、縦移動や上下の使い方、強酸(ゼノモーフの血液)の使い方など、なるほどなアイデアが見られました。
フリとオチがちゃんと合っているところもいいです。
最後にユーモアでヒントを得て危機を乗り越えるところは、ダジャレの伏線回収にもなっていて良かったです。
シリーズで段々重くなっていた神話的なテーマの比重が減り、小難しいところがなく、ストーリーがシンプルなので取っ付きやすいです。
8000万ドルとハリウッドの大作映画としては、かなり少なめの製作費で撮っているのも特筆すべき点です。予算が少なくても、決して安っぽいルックにはなっていません。
殺られ方がちゃんと一人ひとり違うところも工夫されていましたし、ドラマ部分では兄弟愛や家族愛を中心に据えているのも、今までのシリーズにない感じでした。
エイリアンシリーズには、必ずアンドロイドが出てきます。「生命とは何か」という大きなテーマがあり、アンドロイドはその大きなカギになっています。
本作ではアンディの使い方が上手かったですね。このアンディの展開は『アルジャーノンに花束を』を連想しました。主人公レインが星からの脱出に誘われたのは“ついで”で、実はアンディが必要だったという設定も面白いです。でも目的の星に着いたら、アンディは用済みになるのです。
ロムルス号にはルークというアンドロイドもいて、ヴィランとして本作を最後までかき回します。
アンドロイドは人間より賢く、(生物ではないので)エイリアンにも襲われません。そして人間らしく振る舞います。つまりアンドロイドが最強で、人間より上に位置しているのです。アンドロイドは現代におけるAIです。なかなか考えさせられるテーマです。
1作目はH・R・ギーガーによるクリーチャーデザインや優れた美術デザインに観客は驚きました。本作の美術もかなり頑張っています。しかしどうしても『1』の時のようなビジュアル面の驚きはありません。ですがレトロフューチャーな雰囲気でそれをカバーしています。『エイリアン2』のスタッフを呼んできて、後半の舞台美術を組んだそうです。強い拘りを感じます。
スピンオフ的な作品ではありますが、ウェイランド・ユタニ社がエイリアンを求める理由が1つ分かりました。45年にしてエイリアンの謎を1つ解決しています。
吹替版は客寄せのための俳優を使ってないので、違和感なく観られました。
残念なポイントもあったのかな?
登場人物の人間関係や空間の位置関係がどうなっているのかわかりにくところだね
映画『エイリアン ロムルス』のネガティブ感想
1作目のリプリーは、序盤は出番も主人公らしい描写も少なく、終盤になってからようやく彼女が生き残ることが分かります。
ですが本作では、誰が生き残るのかはほぼ最初からわかっているので、そこに意外性や驚きはありません。
真面目で正直な主人公が生き残るというのも、定番ホラーと同じお約束展開です。
『ライフ』(2017年)も主役級俳優が一番最初に殺られるので、誰が生き残るか分からないという部分が見どころになっていますが、本作にはそういうサスペンスはありません。その点で1作目の超ガチファン勢には物足りないかも知れません。
ただ本作はそこをメインに見せたい訳では無いのだろうとは思います。
登場人物が少ないので、死ぬ人も少ないです。その点でのサスペンス要素も弱くなっていますが、私はお陰で恐くなく観られました。この辺はディズニーの影響なのかなとも思いました。
登場人物が少ない割には、人物造形が深掘りされません。人間関係もわかりにくいです。ビヨンとナヴァロが家族のような関係だったというのは鑑賞後に知りました。観ている間は、てっきり恋仲だと思っていました。まあ殺されるのはわかっているので、わざとそうしているのかも知れませんが。
それでも各人物の動きに、それなりに納得感はありました。
登場人物がどこにいるのか、時々わかりにくいと感じ、多少混乱しました。もう少し上手く描いてほしかったですね。フェデ監督はその点、苦手なのかな?
タイムリミットサスペンスですが、あまりハラハラしませんでした。付け足したおまけの設定みないに感じました。その点、過去作はプラスの緊迫感を演出していて上手いです。
序盤はゆったりまったり進みます。エイリアンが出てくるまで、そこそこ時間がかかります。でも1作目の『エイリアン』もそんな感じでしたね。
数種類あるポスターの中で、赤が強調されたポスター(フェイスハガーが顔に貼りついているビジュアル)はインパクトはありますが、好きではありません。実際ポスターだけでは観ようと思いませんでしたし、誰が最初に殺されるのかわかってしまいます。
映画『エイリアン ロムルス』のエイリアンのメタファー
『エイリアン』シリーズには、フェミニズム映画としての評価があることが、昔から指摘されています。
ストーリーに性的要素や恋愛要素があまりないにもかかわらず、妊娠・出産のメタファーやクリーチャーデザインを中心にセクシュアリティが漂っています。
ギーガーのエイリアンデザインは、ゼノモーフやチェストバスターの頭部が陰茎を、フェイスハガーの下面は女性の陰部をモチーフにしているといわれています。
男性器を連想させる頭部を持ったゼノモーフが、口から精液のような液体をしたたらせながら女性を襲います。これは女性を妊娠させようと追いかける男性の性欲の象徴であり、男性中心社会のメタファーです。
女性主人公はそれに対抗します。そして男性に依存しない勇敢な女性が、男性性の象徴であるエイリアンを撃退します。映画公開当時、女性たちはこの映画をフェミニズムの勝利の物語として賞賛したそうです。
『エイリアン』でリプリー(シガニー・ウィーバー)がセクシーな下着姿(サービスショットばりに短い)でゼノモーフと対峙するラストシークエンスは、いかにも寝室で強姦魔と対決している様を想像させます。
『エイリアン2』では、主人公が子供を守って戦うという展開やクイーンエイリアンが出権するなど、女性(=母性)を強調しています。
本作でも同じフォーマットが使われています。女性主人公も妊娠・出産も、あからさまに設定されています。
第1作目の公開から45年が経った今でも、『エイリアン』は同じことをしています。その点は進化していないとも受け取れます。これでよいのかな?
他におもしろいポイントはある?
1作目の『エイリアン』に出て来たのと同じ見た目のキャラクターが登場するよ
その他のポイント
ロムルス号にいたアンドロイドのルークは1作目の『エイリアン』でイアン・ホルムが演じたアッシュと同型のアンドロイドという設定になっており、AIやフェイシャルキャプチャーの技術を使ってイアン・ホルムの姿を再現しています。1作目の『エイリアン』を観た人には、世界観が続いていることを実感できるサプライズです。
『スター・ウォーズ / フォースの覚醒』のキャリー・フィッシャーでも感じましたが、これからの俳優業はこうなっていくんだろうなぁという気がします。今のところは亡くなった方の復活が多いですが、これからは生きている俳優にも増えていくかも知れません。それが原因で大規模ストも起きたわけですが。
最後にキメラとして誕生した怪物は、「オフスプリング」(=子)という名前です。
アメリカのPOPパンクバンドに「The Offspring」がいます。このバンド名は「バカ息子」や「ロックの次にくる子供」という意味があります。確かに怪物「オフスプリング」もひどい“バカ息子”でした。
私は期待値が低かったので普通上映で観ましたが、IMAXなどのラージフォーマットもありだと思います。
映画『エイリアン ロムルス』のおすすめポイントまとめです!
映画『エイリアン ロムルス』の感想まとめ
本作は「エイリアン」というジャンル映画のフォーマットを踏襲しながら、アイデアと工夫で観客を飽きさせず、新鮮に見せることに成功しています。『1』と『2』を混ぜたような展開が中心ですが、そこに終らず全てのシリーズに目くばせしています。
1作目と同じくメカトロニクス技術を中心に撮影されており、実在感がある仕上がりになっています。しっかりホラーしてますが、恐過ぎない塩梅も丁度いいです。ちゃんと3変形を見せてくれるのも、久しぶりなんじゃないでしょうか。
小柄なケイリー・スピーニーがアクションヒロインというのも新鮮でした。
シリーズへのリスペクトが強いフェデ監督が作った作品だけに、ファン向けムービーというよりファンが拘って作った作品という感じです。
そういう意味でも、エイリアン愛が感じられ、シリーズの面白さが詰まっている一本です。満足度は高いです。
筆者はとても楽しかったです。シリーズの中でも『2』の次くらいに好きです。正に「こういうのでいい」んです。
一方、誰が死なないか最初から分かっている点や過去作に比べて斬新さやインパクト、チャレンジングな姿勢に欠けるところはあります。過去作の良い所を集めたような作品が好みでない人には、今ひとつに感じられるかも知れません。
個人的には続編希望です。レインが主人公の「ロムルス2」観たいです!
いかがだったでしょうか。
ぜひもう一度この映画を観ましょう!
そこにはきっと気付かなかった感覚や楽しさ、新しい発見があると思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。